


洗濯ばさみに吊るされた肉体-単純に吊るされたという中間の位置 飛翔でも落下でもない揺れ 肉体の内と外 呼吸 中間の口腔のやさしきところで死者の語らい 声は息の延長であるために 肉体という器官 音楽的リズムの消滅した空間 近づく死者の歌を招くために
私は理解しないためにおどる または さらす または たわむれる 理解される人間世界など まっぴらごめん おどりは観るものではなく 食するものである
間 あいだ 中間に位置するということが何なのか問いながら 舞台に立つ 上と下の中間 吊るされた肉体 歩行のための引き合いの揺れ 呼吸によってつながる内と外と口腔 吊るされた肉体が揺れる 即興という言語も使いたくない 即興すら快い現実である
意味することでなく 意味されること 私は名前が無い風になる今 コーボルトに欲情し遠方の霊たちと交感する よろこびのかすかなこと 笑いの波に浮かび じゃれ
by Ebisu Torii
2004年12月から約2年間にわたり、ワークショップ生を含めたアトリエ公演<ダンス・ラボシリーズ>が展開されました。目黒川沿いの地下室、観客30名の極小空間で生まれた6作品は、あたかも思いつくままに、というような自由さをまといつつ、鳥居えびすが夢見た舞踏世界の原型を、新たな身体とともに探求したものです。
今回のセレクションでは、シリーズの5作目「姉姉妹」(2006年)をアレンジしてオリジナルメンバーで再演します。同時に上映するソロ映像「√-鳥」は、90年代に特に鳥居が好んだテーマであり、くり返し踊ってきたものです。「姉姉妹」冒頭のシーンへと飛躍し、変奏し、物語が始まります。